幽霊屋敷の首吊り少女 - トーマ (Tohma)/GUMI (グミ)
词:トーマ
曲:トーマ
或る夏 影を伸ばすような夕暮れ
カラスが鳥居の上で聞いた噂
耳打つ子供の声 夏祭り 揺ラリ
裏山の小道 トンネルの向こうに
ポツリと古び眠る屋敷があって
首吊った少女の霊が
夜な夜な出るそうだ
好奇心で立ち入る人達
言っただろ 出るはずない と
軋む階段 揺れる懐中電灯
誰も気付いてはくれないや
私 死んでなんかない って
暗がりに浸かって
そっと強がって澄ましても
過ごした日々と共に
止まった針は埃被って
また声枯らして今日が終わって
明日が窓に映り込んでも
私は此処にいます
季節を束ねた虫の聲 夕立
流れた灯篭 神様の悪戯のよう
迷い込んできた灰色猫
あなたも私が見えないの
背を撫でようとした右手は虚しく
するり抜け 空を掻いた
私 死んでいたのかな って
膝を抱えて
過去の糸を手繰っても
些細な辛いことや
家族の顔も思い出せなくて
遠くで灯りだす家並みの明りや
咲いた打ち上げ花火を
眺め 今を誤魔化す
夏の終わり 過ぎ去った
子供たちの噂も薄れ
漂っては薫る線香の煙と一緒に
姿は透け やがて消えゆく
私はただの一夏の噂だった
六月始めに生まれ
八月終わりに遠退いた
意識は影法師になった
誰も見つけてはくれなかったけれど
記憶の片隅にある
かつての淡い日々の
一部となって残り続ける
もう切らした向日葵の歌
蝉しぐれも亡き
夏の匂いだけ残る屋敷に
少女はもういないだろう