静まった夜のすき間で
きみの名前だけが胸を突く
何も言ってないはずなのに
気持ちだけが前へ走り出す
触れられない距離のまま
心が勝手に波を立てる
隠したつもりの弱さまで
ひと息でふくらんでいく
軽い笑いで逃げた強がりが
あとから胸に刺さってくる
押し込んだ本音だけ
深い場所で熱を持つ
ゆらりふらり
きみの声が重さをずらしていく
立ち止まっても揺れが止まらず
甘くない恋に引きずられる
ゆらりふらり
触れた記憶が息を早めて
落としきれない瞬間だけが
まだ胸の前で揺れている
乾いた音が夜をすべって
しまった感情を引き戻す
消えたと思った弱さまで
ゆっくり形を取り戻す
前へ進もうとしても
きみの名前が足を引く
忘れたふりで越えようとしても
揺れた想いがついてくる
言いそびれたひと言だけが
夜の奥でくすぶり続ける
終わったはずの恋ほど
深いところで離れてくれない
ゆらりふらり
きみの存在が空気をひねっていく
逃げようとするほど吸い寄せられ
乱れた心が走り出す
ゆらりふらり
終わりの影を追い越そうとしても
消えない余熱だけが
まだ胸の前で揺れている