一、脳をコックピットに見たてる
二、操縦席の真ん中に ダイヤモンドを一粒埋め込む
集中して 操縦桿をにぎるけれど
何度も膝から崩れ落ちながら
少しずつ ぬかるみの中を進んでゆく
ことばを発するたびに
口から 蛇や蛙や毒虫が
あふれ出るから
しゃべるのが 怖い
(わたしは)
過ちをおかしている 撤退せよ
汝の隣人を愛してはならない
(GO→REM)
額に塗られた泥は灰色
(気を許すな さあ、ほら、人形に戻るぞ)
現在進行形で
加えられている制裁は
これまでの人生への報復行為ではない
(あくまでも これは報復行為ではない)
ポップスターが
ミュージックアワードのステージで
「僕たちは前例のない時代の中にいる」
と謳う朝
KF94型のマスクを装着して 乗り込む地下鉄
時間は戻らない 過去を振り返るな
進め
(GO→REM)
見知らぬ屋上
上空から音もなく 捕縛する
一つ目のドローン
(ロックオン)
脳は 身体の真ん中上方で
半分眠ったまま 真昼の夢を見る
(GO→REM)
ろうそくの炎は
まさに風前のともしび
三、マッチを擦る と見せかけて
ふッ、と
明かりを吹き消す