灯りを消しても
眠りは来なくて
静かな部屋だけが
少し広く見える
窓の向こうでは
誰かの帰る音
私はひとりで
夜をやり過ごす
理由なんて
わからないまま
時計の針だけが
進んでいく
眠れぬ夜を
数えている
何を失くして
何を手にしたのか
まだわからない
眠れぬ夜を
見上げている
月のない空は
どこまでも自由で
少しだけ怖い
昨日までなら
聞こえていた音も
思い出せそうで
思い出せない
選ぶことだけが
増えていくたびに
行き先のない風が
胸を吹き抜ける
答えじゃなくて
静けさだけが
この部屋に残っている
眠れぬ夜を
歩いている
心の中が
片付かないままで
それでも朝は来る
眠れぬ夜を
抱きしめながら
名前のない明日へ
少しずつ
向かっていく