悪い夢を見ていた
合わせ鏡の中
顔のない子供が笑っていたんだ
球体の関節が
擦れて痛いな
鼓動の音だけが響く
壁の向こう側で肉を食べる音と
虫が這いずる音が増えてゆく
柔らかな空気が入り乱れる部屋で
思い出したように眠る
月の裏で泣いているの
指先で星をなぞる
溺れないように結んだ
布と布が熱を帯びる
名前のない劇が
始まっては終わるように
捕まえても消えていく
黒い影を閉じ込めて
嗚呼
幕が上がる
見るに堪えない
残酷劇
嗚呼
明晰夢が
醒めないまま続いていく
「また同じ夢を見る。螺旋階段は畝りを増していく。」
月の裏で泣いているの
指先で星をなぞる
溺れないように結んだ
布と布が熱を帯びる
お洒落な靴を履いて
ママもパパもいない場所へ
ねじ式のピエロと
手を繋いで空に落ちる
名前のない劇が
始まっては終わるように
捕まえても消えていく
黒い影を閉じ込めて
嗚呼
幕が上がる
見るに堪えない
残酷劇
嗚呼
これは全て
遠い遠い街の話