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ライブステージのライトがまぶしくて
スターフライトガールズと夜がまざる
音のすきまから聞こえる靴音
五歳の少年が今日もダッシュ
放課後の公園 砂場のすみに
小さなスニーカーが砂を蹴る
転んで擦り傷 膝が泣いて
でもすぐ立ち上がって笑っている
効率はきっと最悪だけど
笑顔のきらめき最高クラス
「歩く」という言葉がないみたいに
君は一心不乱で駆けている
大人のわたしたちはすぐ
体力やスケジュール 気にしてしまう
でも君の呼吸音 聞いていると
心のエンジンが熱を帯びる
スタートラインはいつでもここ
夜空の下 ボーダーライト越えて
全力少年 君の足音が
街じゅうのネオンを揺らしてゆく
スターフライトガールズも負けてられない
ステージから宇宙まで駆けのぼる
全力少年 その無邪気なライン
うまくやるより いまを生きる
そんな君の姿に願いをこめて
自分も今日は全力で叫ぶよ
スターフライト!
全力! 少年!
らんらん! らんうぇい!
未来までダッシュ!
朝日がのぼる喫茶店の窓
ガラス越しにほこりが舞う
思い出すのは君の横顔
口をむすんで 靴ひも結ぶ姿勢
二十六度の視線で
凸凹の道を見すえながら
何度も何度もスタートラインに
自分の刻んだ足跡 植えつける
ロケットなんてなくても君は
時速万キロの思いで宇宙に飛ぶ
その背中のランドセルは
スターシップみたいに見えていたんだ
電車のなかで電子ブック開き
対策のマーク数える自分
でも心のすみで君が叫ぶ
「天才より全力でいこう」って
涙もため息もファンの声も
すべて音量に変えて打ち上げよう
全力少年 君のビートが
背中を押すから ビビりも飛べる
スターフライトガールズの今夜のフライト
君のいのちの鼓動でコースを切る
全力少年 そのくたくたの手
パンパンの自転で空を指す
わたしたちもステージの上から
同じ宇宙へ叫んでる
夜のスタジアム ライトひとつ消えて
シーンとした空気がおりてくる
目をとじると砂場の風
五歳の君がこっちを見ている
「大丈夫?」と聞かれているみたいで
胸の真ん中ちくっとする
「まだ全力出してないでしょ」
その声が未来のカウントダウン
子どもだった自分へ腕をのばし
今と未来をつなぐランウェイ
白い息と幸せのこだま
オービットする君となら飛べる
全力少年 君の名前を
このライブのど真ん中に刻もう
スターフライトガールズの一生の歌
今日の夜空に打ち上げてゆく
わたしたちが「全力!」と叫んだら
オーディエンスが「少年!」とこだまする
ラストコールは一緒に行こう
「いっち にー さん!」で空へジャンプ
ライブが終わって電車に揺られ
今日の世界をリプレイする
まぶたの裏の砂場でまだ
五歳の君が全力でダッシュしてる