風の中で揺れる記憶
触れられそうで触れられない影
胸の奥で羽ばたく痛みが
そっと夜をほどいていく
君の横顔を追いかけても
指先はまだ空を掴むだけ
近すぎて遠いその距離に
名前のない孤独が降りる
消えてしまいそうな笑顔ほど
どうして心に残るんだろう
羽ばたくたび遠くなる
僕の声は届かなくて
蝶のように儚くても
美しいまま飛び続けて
追いかけても掴めないのに
それでも目を離せない
この瞬間だけが真実で
永遠なんていらなくていい
君が残した淡い光を
まだ僕は胸で抱きしめてる
変わらないものなんてないと
分かってても認められない
季節がまた色を替えて
僕らを置いていっても
巡りゆく空に浮かんだ
二人だけの淡い軌跡
蝶のように儚くても
美しいまま飛び続けて
追いかけても掴めないのに
それでも目を離せない
どれだけ強く願っていても
時だけが流れていく
もしも永遠があるのなら
こんな痛みはいらなかった
終わりがあるから煌めいて
君はそれを教えてくれた
羽音だけが胸に残って
そっと夜を震わせる
蝶のように軽やかに
君は今も僕の中を舞う
いなくなってもそこにいて
忘れても思い出してしまう
この命が尽きるその日まで
君を探して生きていく
風に溶けた羽音だけが
まだ耳の奥で揺れている