冷たいディスプレイを
そっと指でなぞるたび
あの日のあなたがまた
雪みたいに浮かんでくる
通知は来ないのに
待つことだけは止められない
光のない画面ほど
胸の奥が痛む
僕のいない場所で
あなたが笑ってる
それを想うだけで
息がゆっくり詰まっていく
既読のない冬が
心の音を締めつける
返事はいらないから
ただ生きていてほしい
届かない願いほど
深く凍りついて
あなたの影だけが
僕を離さない
消せと言われた写真を
まだ捨てられずにいる
少しぼけた笑顔なのに
世界で一番きれいで
名前を呼べない夜は
重ねた指の明かりだけ
あの日のあたたかさを
まだ覚えている
思い出の中は
あなたは振り返るのに
現実のあなたは
遠い方へ歩いていく
既読のない冬が
僕をさらに凍らせる
こうしんがなくても
愛は静かに続いていく
こごえたしんぞうを
そっと手のひらで抱きしめ
今日もまたひとり
あなたを待っている
呼ばれない名前でも
想っていいならそれでいい
触れられない距離でも
まだここにいる
既読のない冬が
春を遠ざけても
止まらない鼓動だけ
あなたを探している
凍った画面の奥で
誰にも見えないまま
僕らのつながりが
まだ消えずに残っている