畳んだままの クローゼットの奥
ふと目に留まる ほつれた服
指でなぞれば ほどけていく
あの日の声と 沈黙まで
強い言葉で 守ったつもり
本当は 怖かっただけ
分かり合うより 勝ちたくて
心を すり減らしてた
ほつれた服が ほどくのは
あなたじゃなくて 私自身
言えなかった言葉たちが
今も胸で 泣いている
それでも 憎めなかった
あの時間が 真実で
だから ちゃんと 前を向く
きっと 次は大丈夫
ぶつかった夜 泣いた帰り道
思い出すのは 悪いとこばかり
でも笑い合った 何気ない日が
静かに 私を救う
忘れるよりも 選びたい
ちゃんと 受け止めること
傷も弱さも 抱えたまま
次へ 進む勇気を
ほつれた服が 語りかける
「それでも 生きてきたでしょう」
壊れたままの 私でも
確かに 愛してた
悪かった記憶だけで
過去を 閉じないで
優しかった日々で
心を 縫い直そう
ほつれた服を 抱きしめて
過去にそっと さよならを
傷ついた記憶さえも
嘘にしたくないから
愛した事実で 縫い直す
涙の先へ 歩いていく
震えてもいい 遅くてもいい
きっと 次は大丈夫
クローゼットを 閉じる音
少しだけ 軽くなった