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珈琲はいつも決まってブラック。
砂糖は入れずに、ミルクはたまに少しだけ。
小銭を作るために買った缶コーヒーは、
甘ったるくて飲めないフリをする。
実際に気にしていることは、情けなくて言えない。
チョコレートや、ざらめのついたグミの甘さが本当は好き。
綿菓子を掴んで残る甘いべたつきは、あの憧れだった先輩と同じぐらい、まとわりついて、いやらしくて、忘れられない。
二人きりの青年期が終わる。
少し大人の夢を見ても、
溢れ出る妄想はちゃんと口に戻さないといけない。
いつもシャツの左肩がずり落ちて、
口は半開き。
でも意外と大人をやっていける。
セピア色の街の中で
ぼんやりと泥だらけのまま、
思春期を通り越してしまった。
芽吹くことなく蕾を枯らした少女は、
色づくことなど知らず、ただ、あまのじゃくに。
星よりも月に魅力を感じ始めたのは
いつからだろう。
シャボン玉に意味を持たせてしまったのは
いつからだろう。
影が話しかけて来るようになったのは
いつからだろう。
出し忘れた一般ゴミ。
そんなだらしない生活の一コマを
「ドラマみたい。」って、馬鹿みたい。
不必要に溜まっていくライターを見て、
お腹が満たされればいいのに。
アホみたい。
欲望には正しい理性がここぞとばかりに
待ち受ける。
頭を留守にし続けた私たちは、
いつまでもいつまでも幸せな少年少女。