こうして話すのはいつぶりだろう,
まさか通信機が壊れちゃうなんてさ,
でもここの星の人は優しくて,
送信機どころか仕事までくれたよ,
仕事といってもちょっと変わってて,
壊れたものに名前をつける役,
崩れた橋には「遠回り」とか,
破れた傘には「肩と肩」とか,
誰かが泣いてると,
理由を聞かずにはいられない,
「関係ない」で終わる話が,
ここにはまだないみたい,
ねぇ、君は今どうしてる?
この声がそこに届く頃には,
また月の夜に会えるように,
願いを込めて、オーバー,
この星の人は痛みが聞こえる,
他人の痛みがノイズのように,
擦りむいた膝も明けない夜も,
頭の奥で鳴り響いている,
だから止めずにはいられないらしい,
優しいだけが理由じゃないんだ,
うるさくて眠れないからって,
恋人みたいに抱き合っているんだ,
故郷の話をしたよ,
星になった人たちのこと,
誰もが耳を塞いでいた,
この声だけがこだまして,
誰にも届かない悲しい歌みたいに,
ぽつり、瞬く満天の銀河の下で,
君は今どうしてる?
この声がそこに届く頃には,
次の星に向かうだろう,
君にコンパス合わせて、オーバー。