ねむれない夜が また増えた
ガラスの街で 顔がぼやける
心拍の音を 確認してから
いつもどおりに 息を合わせる
交差点の風が やけに優しい
誰も触れない 優しさだ
冷めたコーヒーに口をつけて
何も思わない ことを覚えた
でも たまに思うんだ
このまま透明になれたらって
だけど それは嘘だよね
透明になるのが 怖いだけ
あたたかい風が まだ吹いてる
止まった夢が 少し動いた
熱の残りが わかるうちは
たぶん まだ生きてるんだ
夜の真ん中で 笑えないまま
それでも息をしている
この熱のない夢の中で
信号が青をくり返す
誰かの歌が かすかに滲む
思い出は全部 整理済み
君の痕跡も もう灯らない
それでもどこかで 呼ばれてる
聴こえない声の方向へ
雨が頬に触れた時
温度を知った気がした
壊れかけた傘を閉じて
夜をそのまま浴びた